Posted by: takita
「地域通貨フォーラム in 小国」に出席。「おぐにポイント」という地域通貨を実験的に発行することにあたっての説明会。
今回の試みの特徴は、住民基本台帳カード(住基カード)を使ってポイントを得たり、手続きをしたりする仕組み。ただでさえ「理解力を要求させてしまう」地域通貨という仕組みに「馴染みの薄い」住基カードという手段が選ばれたことは、新しい試みであると同時に、事業者側の工夫を要求する側面もあるのだろう。
今回の住基カードの選択も然り、とりわけ行政主導の取り組みに「社会的な都合」がつきまとうのはしようがない。注力すべきは、その「社会的な都合」をユーザー側に対してどう見せるか、という点だろう。つまり今回に関しては、住基カードを用いて流通させる地域通貨を、如何にユーザーに対して「理解力を要求させずに」使ってもらえるか、という点を同時に考慮することが必要に思う。
今回のフォーラムは「地域通貨に興味がある」人向けの限定的なものだったと解している。今後は、地域通貨の原則論の理解を促す試み以外に、誰の財布の中にも入っている「ポイントカード」を事例にしたフォーラムがあってもいいよに思う。とりあえず「地域通貨フォーラム」というタイトルを「おぐにポイントフォーラム」と変えるだけでもだいぶ違う。「おぐにポイントは使ってるけど、地域通貨って何?」と「お金は使ってるけど、日銀券って何?」はある意味同義語なんだし。そして、住基カードを用いない仕組みと並行運用させるとか、住基カードの「お得な使い方」を踏まえた別企画と連動させるとか。そういうことを考えた。