やさしい目

昨日、J愛園という施設に行ってきました。有形文化財に指定された幼稚園(ぼくの出身幼稚園)と教会に囲まれるカタチで乳児ホームや子供ホームが配されています。訳あって親元を離れなくちゃいけなくなった子供たちが住んでいます。大正時代にアメリカ人宣教師により設立された施設で5、6戸くらいのそれはそれぞれ宣教師たちの名前がついています。その中の1人の方に案内してもらったんだけど、ぼくらがお邪魔すると子供たちがぱぁっと集まってきてくれました。彼女たちはぼくらの手を握り、抱っこをせがみ… そのあまりの力の強さに考えさせられました。

実はそこに行く前に今月号のPenを購入していて。タイトルは「クリエイティブな発想を育てる、世界の子ども教育」。帰宅した後改めて目を通すと違和感を感じてしまいました。

なぜでしょう。まだぼくの中ではきちんと整理できません。ただ、現代に必要なのは、「甘え」を受け止める環境づくり、そして子どもの「甘え」を受け止めるための「大人の教育」なのではないかと思えたのです。それは「子ども教育」という文脈で、「創造性を育む」という文脈で説明できることなのか。施設の子どもたちにぼくら大人ができることとは、何なのか。

写真は施設で飼われている馬。手を差し出すと、すぐかみつくそうで。でもとてもとてもやさしい目をしていたのです。