ソネス

現在、2件のNPO法人の設立を検討している。どちらもぼくがやらないと誰もやらない、つまりぼくがやるべき仕事である(ぼくはいつもこうやって仕事を選んでいる)。一方で個人的な小さな(triviaな)仕事・活動は確実に持続させていきたい。会社の仕事もしながら、さらに2つのNPOの設立・運用は厳しい。身体が明らかに足りない。そんな中の検討案件だけになかなか踏み切れずにいた。

2つのNPOの共通項は「地域づくり」と「人材育成」。ぼくが最初に見出した方向性は、共通項を基に2つの法人を1つにしてしまうということだ。緊急性を示唆する1つめをまず立ち上げ、事業レベルで2つのミッションを全うする。「地域づくり」という字義は実に曖昧であり、その曖昧さは同時に社会的要求でもあるので、ぼくの中で見出された具体的な共通項で関連性を担保させることはアタマの中では可能だった。

しかし、それぞれで多様な法人・主体が社員となり、その間では「地域づくり」の哲学が異なっている。そこをつなぎ合わせることに意義はあるが、その発想がぼく自身の都合に拠を置くため抵抗がある。結果として、2つの法人となった時と同等のあるいはそれ以上の価値を地域に還元できるのか不安であると同時に、多様な主体を「1つの法人として」つなぎあわせる労力は大変なものである。方向性は記述できたものの不安は拭えない。

そんなこんなで踏みとどまっていたのだが、課題を抱えている現状は待ってくれない。喝をいれながらやるしかない、そんな状況で迎えた打ち合わせ。今日はその中の1つのNPOにかんするもの。福岡某所にて。

このNPOにかんしてはお金を作るシステムはできあがっている。さらに新たな市場開拓を鑑みながら、既存の収益・今後の収益をきちんと公益性の高いアクションへと結実させる。社会基盤整備やイベント企画などの「地域づくりの実践」をしている人たちに対して分かりやすく言えば、既存の実績・知恵・ネットワークを活かした「地域づくりサポートの実践」をミッションとした組織である。現在社員として確実なのは5名、参加法人は3つである。

打ち合わせの中ではNPOを前提として話したが、帰りの車中、LLP設立の方が自然なアクションなのではないかと思えてきた。設立社員として想定される主体・法人はいくつかあるが、その中から10人をしぼり込み(NPO法人は10人以上の社員を必要とする)、それぞれが自らのスキルを全うできるかというと、不安だった。「名前だけ」連ねてもコアとなる社員にとって負担となる局面は出てくるはずである(例えば説明責任は発生する。この労力は事業遂行の瞬発性を鈍らせる場合がよくある)。

一方でLLPは社員は2人いればいい。特定非営利活動との関係を気にせずに営利活動を促進できるし、参加主体個別の課税のみ考慮すればいい。気になるとこは出資者が経営執行者であることが必要なこと、そして実質的には公益性を鑑みたアクションをしていても、「私たちは公益を考えてやってますよ」と(NPOより)分かりにくいことである。この問題をクリアできれば、LLPの方が社会的貢献度は高いし、動きやすい。とりかかりにNPOという言葉が先行していただけに、周りが見えにくくなっていた。正月の宿題が1つ増えてしまった。

19時からリバレイン玄界島プロジェクトの打ち合わせ。来年も何かしらの活動が見いだせそうな雰囲気である。ていうかまず記録誌のデザイン。がんばってます。はい。で、その後ソネスノミヤマさんと打ち合わせ。2月に開催されるトークイベントの司会をすることになった。10人くらいの素敵な人たちが自分たちの活動にかんして話して、交流もできるというアレです。詳細が決まったらこちらでもお知らせします。今回も素敵な人まんさいです。

写真はソネスにて。ユウさんが来るかもってことでひさしぶりに会いたかったんですが、遅くなったので退散しました。また今度!