現場

3/9に記者発表されたこと、というのはこの久留米のプロジェクトです。新聞3社で記事になったのでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、久留米の(通称)本町通りの中央分離帯(写真)にロダン作のバルザック像が設置されます。ロダン作、といってももちろんレプリカです。レプリカっつっても、それを設置するのは大変なことなのです。まずロダン美術館の了承を得ること。これだけでも大変なんですが、それをさらに道路の中央分離帯に設置すること、これが難しいことなんです。公共の場所、それも人が入ってはいけない場所に彫刻を設置することは難しい、というか、まず無理です。その無理なことがいろーんな方々のご協力で実現されようとしています。

彫刻は某グループの社長さんの寄附によって設置されます。ぼくらはその環境設計全般、そこから派生するイベント・まちづくり事業の企画及び組織運営、パブリックリレーションのディレクション及びツールの作成までやっています。とにかく大変な仕事です。一言で言うと。

さて、社長さんが願い続けて10余年。やっとのことで、バルザック像の設置までこぎつけましたので、それをドキュメンタリー・タッチでお送りします。

フェニックス

まず、彫刻を設置する場所にあった樹木を別の場所に移植します。この大きな樹木はフェニックスと呼ばれるものです。この道路はいわゆる戦災復興道路。第二次世界大戦の後に、復興のために創られた道路ですね。当時よく植えられた樹木にこのフェニックスがあります。広幅員道路に広い植栽帯(中央分離帯)が確保され、大きなフェニックスが植えられました。九州で言うと、八幡もそうですね。復興の強い意志の現れとして、この大きなモニュメンタルな樹木が選ばれたのではないかというのはぼくの見解です。詳細は分かりません。笑 最近ではめっきり減りましたね。宮崎には海沿いにたくさんありますね。あまりにもモニュメンタルで彫刻とかぶるので、今回は移植となりました。

1枚目の写真の左側に見える街路灯も、当時社長さんが寄贈されたものです。街灯を継続的に久留米のまちなみに設置されてこられました。ほんと頭が下がります。

すっきり

こんな感じにすっきりとなりました。
真ん中くらいに白くポツンと見えるのは、道路に落ちてた紙コップ。図面上で想定していた場所を検討するため立ててみました。ここに彫刻が建ちます。

ウィーン

八女の石材屋さんです。彫刻の台座となる石を切断しています。岡山県でとれる万成(まんなり)と呼ばれる石です。「国産の石がやはり日本に合う」とは石工さんの談。ということで国産の石が選ばれました。この後、加工され現場に搬入され、台座となります。

ドキュメンタリー・タッチであと3回お送りしますが、ほんとうにドキュメンタリー番組としてテレビで放映されます。なので、写真のよに撮影クルーの人たちと一緒に動くこともしばしば。夢を創る男たち?みたいなタイトルで、1時間番組として福岡一円で放映されます。秋くらいだと思います。ぼくは裏方なんでそう出ません。詳細はおいおい。