伊万里・大川内山で建築調査。鍋島藩当時、藩窯の管理・運営を行った「御陶器方」の役人が詰めていたされる建物に、江戸期に建てられた証拠があるのか見極める。構造材、建材等から判断することになる。

1860年代に「染付大川内山藩窯絵図染付大皿」(佐賀県重要文化財 佐賀県立博物館所蔵)という絵皿が作られたが、その中央にこの建物と思われるものが描かれている。現在での手がかりはそれだけらしい。

結果、建物自体にかんしては古くても明治以降に作られたものではないかと推測された。このままだと建物は取り壊されることになる。写真は藩役宅と思われている建物の隣りに増築された窯場。現在は稼働していない。



ここには少し前まで人が住んでいた。ハコの歴史的価値より、住まわれていた痕跡の方が、ぼくのキモチを支配した。