さてさていよいよ幻の名店?「じゅん」が復活します!
まるせんストアー改装中です。やっぱ今年は杖立元年ですよ。にしても思い切りましたね。素敵。がんばりましょう。


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「『ボランティアのような仕事をするために、ドクターまで進学する必要があったのかな』私が講演を聴いた正直な感想である。(中略)理屈の上では、お金に捕らわれずに仕事をする方が良い仕事ができるかもしれない。ただ、世の中の仕事のほとんどが善意で行われるものばかりになれば、日本の生産技術の発達はなくなるだろう。ようは、若いときから「人のため、日本のため」とボランティアを行う必要はないのではないだろうか。ボランティアは歳をとってからで十分だ。私はそう考えています。」

これは先日、某所で講演をした時に頂いた感想。家に送られてきました。唯一ひとりだけ、正面から異を唱えてくれる人がいました。うれしいことでもあるけれど、んー「『人のため』にやってないよ」と話したつもりだったんで、それが伝わらなかったのはざんねん。ぼくの力量不足ですね。まぁそれを置いといて、それなりに…答えてみようと思います。もしかしたら、ここを見てるかもしれないし。まず、(君の言う)「ボランティアのような仕事」ばかりをしているわけじゃ…ってわざわざ言うのもアレなんで、これは略。笑

えと、世の中の仕事のほとんどはお金中心に回っています。生産技術の発達?然り。だからぼくがお金にこだわらなくても周りがお金にこだわってくれるので、日本はだいじょうぶ。
なんて答えも(理屈じゃなくて、本質なんだけど)望んでないだろから、ちと違う風に答えると、「市場が無いところに市場を作り出すこと」も「地域づくり」のひとつだということです。一般的にはコミュニティ・ビジネスと呼ばれる類のものですね。

留意すべきは、市場ができることで生じる価値があると同時に、市場ができてしまうことで、失われる価値があるということです。これは極論ですが、「郵政事業が民営化されたら、地方の郵便局が無くなっちゃう」という今巷に溢れている意見がここらへんの発想から出てきます(ちなみにぼくは郵政民営化に賛成です)。「地域づくり」をやる人間として、この事例に近い判断をする機会が今後、より一層増えてきます。

さらに加えると(一般的に)「地域づくり」という言葉の中には、日常生活の中で行われるコミュニティ活動も含まれます。近所の公園のゴミを拾うとか、草花の世話をするとか…。これを「ボランティア活動」で一括りにしてしまうポテンシャルが君の発想に垣間見えます。

んだからもし君が、将来「地域づくり」をしたいのであれば…えぇっと、したいのであれば、ね。これ重要。「お金をもらうことが仕事、他はボランティア」というスタンスはリスキーかもしれません。最も危惧すべき点は、「ボランティアと思って頑張っていたとしても、実は(地域にとって)お金を発生させるべき仕事である」場合が、多いにあるからです。それが見えなかったら「地域づくり」をやるプロにとって、致命的な失敗です。その逆も然り。

これから「地域づくり」を勉強する人たちは「マーケティング理論」を「必ず」勉強すべきだと思っています。(特に公共施設の)空間設計の分野から「地域づくり」に携わり始めた人たち?は特に、です。(今のところ)そんなカリキュラムはなかなか大学にはないはずなので。独学でもやるべき。

これは上記のように、いわゆる資本主義社会を俯瞰できるスキルを身につけるという意味においてもですが、同時に、「モノをたくさん売るために、ユーザ(ターゲット)とコミュニティ(正確にはアソシエーションと呼ぶべきものですが)をつくる」という哲学と「誰か(ユーザ)に感動してもらう(モノに愛着を持ってもらう)ために、コミュニティをつくる」という哲学が、今の時代はシンクロしている部分が多いからです。ここらを話すと長くなるのでやめときます。んと何かしらマーケティング関連の書籍を実際手にとってみるといいでしょう。それも近年に発行されたやつを。自分のフィールドと照らし合わせて熟読することで「地域づくり」あるいは「デザイン」にかんする何かしらの接点が見出されるはずです。まぁそんなこんなを考えて実践するのにぼくはドクターまでかかってしまったと。遅すぎでしょうか。どうでしょう。

んーもっと人間味のある言い方をすると、ぼくは明日事故に遭ってしまって、歳はとらないかもしれません。そんなことも考えてきました。もっと現実味のある言い方をすると、君が就職してしばらくした時に、ぼくより稼ぐことができたらぼくの活動に再び異を唱えて欲しい。もしかしたらぼくのやっていることは、社会からちとズレていることかもしれんしね。はは。今はわかんないや。歳をとれたら…奥さんと子供のことばっか考えるんやと思う。家庭づくり? フツーにそうだと。ドクターでも。マスターでも。

明日は朝からこいつに行ってきます。ふふ楽しみ。もちろん安全運転で!あ、明日は小国でこれもありますよ。ぼくは行けないけど…。